こんにちは、toranaiです。今回は、一眼レフやミラーレス一眼、デジカメを買ったばかりの初心者の人に、ぜひ注目していただきたい「絞り優先モード(A・AVモード)」の魅力をご紹介します。
デジカメには、さまざまな機能が搭載されていますよね。ただ、初めての買った人には少々わかりにくいのも事実。とりあえずフルオートでシャッターを切ってみたものの、プレビューを見て「どうにも頭の中のイメージとは違う・・・」「もうちょっと背景がボケてほしいのにな・・・」などと思った人も少なくないはず。
そんな方にぜひ試していただきたいのがデジカメの「絞り優先モード」。ちょっとしたコツを押さえるだけでOK。オートモード撮影では実現できなかった表現の幅が広がって、写真を撮るのが楽しくなりますよ。
実例を見ていただくのがいいかもしれませんね。また後で紹介しますが、こんな感じに撮れます。
2枚の写真は同じ構図ですが、絞り優先モードで「ある設定」を変えるだけで、写り方がこのように変わります。最初の写真は後ろがすごくボケていると思います。今回は、この絞り優先モードで写真を撮る際に、押さえておくべきポイントをご紹介します。
1.絞り優先モードとは?
「絞り優先モード」とは、一眼レフの撮影モードのひとつ。ボディのダイヤルを見てみてください。ニコンやキャノンなどのメーカーによって、「A」や「AV」などと書かれているモードです。
絞り優先モードでは、主に「F値」という値を自分で設定して撮影します。それ以外にも変更できる設定はいろいろありますが、ここでは省略します。シャッタースピードなどのわかりにくい値は、カメラが自動で設定してくれます。
ちなみに、F値ではなくシャッタースピードをコントロールする「シャッタースピード優先モード(T・TVモード)」や、すべての値を自分で設定して撮影する「マニュアルモード(Mモード)」もあります。
2.絞り優先モードの「F値」に注目!
絞り優先モードで、みなさんに一番注目していただきたいのがこの「F値」。先に言うと、このF値という値を自分で設定して撮ることにより、最初に紹介したような写真が撮れます。次の写真を見てください。一眼レフの設定画面ですが、「F5.0」となっている部分がF値です。
F値とは平たく言えば、レンズが光を通す穴の大きさ(絞り)を数値化したもの。光を通す穴を大きくするか小さくするかによって、取り込む光の量をコントロールできるのです。
一眼レフでは、上のイラストのようなレンズの穴の開き具合(絞り)を、F値を変えることにより調節できます。F値は、5.6、2.8など数値を小さくしていくほど、レンズの開き具合が大きくなります。
3.F値を変更すると何がいいの?
F値が小さくなると、ピントの合う範囲が狭くなります。これにより、ピントの合わない範囲が「ボケる」ようになるのです。プロが撮る被写体が浮かび上がるような美しいボケ写真に憧れて、一眼レフを購入した方も多いのではないでしょうか。
料理や小物などを撮る際は、F値を小さくして撮ってみましょう。被写体がより強調されて印象的な写真になります。逆に、F値を大きくするほど、ピントの合う範囲が広がって全体がボケにくくなります。海や山などの広大な風景などを撮影する際にオススメです。
なお、絞り優先モードの状態でF値を変更すると、写真の明るさを決める要素になるシャッタースピードやISO感度をカメラが自動で調節してくれるので、いじる必要がありません。
4.F値を変更して撮り比べてみよう
F値についてわかると、記事の冒頭で見ていただいた写真の違いも理解できると思います。もう一度見てみましょう。F値をそれぞれ「2.8」「5.6」「11」に変更してシーサーを撮り比べています。
いかがだったでしょうか。まずは難しいことを考えずに、絞り優先モードでF値を変えて、同じ被写体を撮り比べてみてください。オートモードではいまいちイメージ通りに撮れなかった人も、表現の幅を広げて理想の写真に近づけることができると思います。
絞り優先モードを使って写真撮影が楽しくなった人は、F値以外の項目もいろいろ変更してみてください。ISO感度やシャッタースピードなどの項目も別の機会にご説明できればと思います。